近視矯正手術 ICLとは
ICLは術後の結果に不満や合併症があれば、レンズを取り出し元の状態に戻すことができ、幅広い度数に対応できますが、レーシックでは近視度数が強い場合、角膜をたくさん削る必要があり、手術の難易度が高くなります。その結果、術後誤差が大きくなり、近視が再発したり、ドライアイの原因になったりすることがあります。また、一度削った角膜は元にもどすことはできません。ICLは度数が強くても軽くても、一枚のレンズを目に入れる同じ手術方法のため、難易度に差が生じることはありません。また、将来白内障になっても白内障手術を行うことができます。
手術について
レンズの特徴
生体適合性が高く、目の中に入れても異物として認識されにくい大変優れた素材です。特別なメンテナンスをする必要はなく、目の中で長期間にわたって透明な状態を維持し、長くレンズとしての機能を果たします。
眼内レンズの影響
中央部分に0.36mmの極小の穴が開いている(穴あき後房型ICL)レンズは、穴が開いていることで、房水の流れ(目の中で循環している水の流れ)がスムースになり、術後の眼圧上昇を抑えるための虹彩切除術の必要がなくなり、従来のICLの欠点であった緑内障の発生リスクが圧倒的に軽減されました。
ICLを受けた場合
クリアで鮮やかな見え方で裸眼視力も1.0以上に回復する
角膜を削った場合
ややにじみが生じ、奥行きや立体感を感じにくい
手術について
生体適合性が高く、目の中に入れても異物として認識されにくい大変優れた素材です。特別なメンテナンスをする必要はなく、目の中で長期間にわたって透明な状態を維持し、長くレンズとしての機能を果たします。
手術を行うまで
- 適応検査
- 術前検査
- 手術当日
- 定期健診
※連続装用タイプのソフトコンタクトレンズまたはハードコンタクトレンズをご使用の方は装用を3週間以上中止した上で検査をします。使い捨てタイプのソフトコンタクトレンズご使用の方は装用を3日以上中止した上で検査を行います。
※Artisanを使う場合は片眼ずつ1~2週間の間隔をあけて手術を行います。
手術の流れ
手術前検査
また、サイプレジンという調節力を麻痺させる目薬を使って、レンズの度数を決めるための屈折検査を行い、正確な近視、乱視の度数を測定します。2~3日瞳孔が開き、まぶしさを感じるため、運転はお控えください。
検査の所要時間は2~3時間ほどです。
手術3日前
手術当日
おひとりが不安の方は付き添いの方とご一緒にお越しください。
手術前の処置、および担当医師による診察を行います。
手術
休憩(約10分)➞眼圧測定、診察
休憩後、必要に応じて検査、診察を行います。
お会計
会計後、翌日の診察時間などを確認し、ご帰宅となります。
手術翌日
手術後のお得情報
手術給付金 |
生命保険や医療保険の手術給付金が適用される場合があります。詳細は加入されている保険会社へお問い合わせください。ICLの正式名称は「有水晶体眼内レンズ挿入術」です。 |
---|---|
医療費控除 |
1年間に支払った医療費が10万円を超える方は、確定申告で税金の還付が受けられます。手術代金の領収書を大切に保管し、確定申告の際に提出してください。詳細は管轄の税務署へお問い合わせください。 |
ICLのメリット
角膜を削らない手術
レーシックは近視の度数が強い人ほど角膜を多く削るため、見え方のクオリティが低くなりやすいという欠点がありますが、ICLは近視の強い人でもクオリティの高い見え方が期待できます。また、万が一の時は、レンズを抜去することが可能な治療です。
長期的に安定した視力
レーシックは、術後数年間で視力が少し近視ぎみに戻ってしまうことがあり、この傾向は強度近視の方ほど顕著にみられます。ICLを受けられた方で顕著な近視の戻りは報告されておらず、長期的に安定した視力を維持できます。
術後でも術前の状態に戻せる
ICLのレンズは、特別な理由がない限り交換する必要はなくそのままずっと目の中に入れておくことが可能です。ただし、見え方に不満がある場合などには、レンズを取り出して元の状態に戻すことができます。これはレーシックとは大きく異なる特徴です。
ドライアイ、視覚障害の出現がほぼない
角膜を削るレーシックでは、フラップ作成時に角膜の知覚神経が切断されるので、一時的にドライアイが生じやすくなります。また、術後に生じる角膜表面の歪みによりハロー/グレアといった視覚障害を起こしたり、暗闇で色や濃淡が見づらくなったりすることもあります。ICLでは、こうした視覚障害の出現はほぼありません。
強度の近視や乱視でも矯正可能
角膜を削るレーシックでは、矯正できる度数に上限があります。ICLは幅広い度数のレンズを用意しており、最強度の近視でも矯正することが可能です。
ICLは眼にやさしい生体適合性の高い素材ですので
安心安全に治療をお受けいただけます。
定期健診
定期検診は手術翌日、1週間、1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年後と必要に応じて状態を綿密にみていきます。